反りに悩まされていた水晶発振子周波数カウンタのケースですが、色々と試行錯誤してなんとか反らずに印刷することができるようになりました。ケース本体は時間がかかるので裏蓋で試行錯誤。一応、以下で反らずに印刷できましたが、これが最適解かは不明。
・フィラメント:PLA
・ヒートベッド温度:50℃
・ノズル温度:190℃
・ヘッド速度:30mm/s
・積層高さ:0.2mm
ネットにはPLAはヒートベッドを温めなくてよいという情報もありましたが、熱くしないとベッドシートから剥がれてしまいました。PLAの温度をもっと上げればよいのかも知れませんが、上げると糸を引くため190℃にしたので、これが影響しているかも。ヘッドの移動速度も60mm/sではくっつくのが弱い感じだったので30mm/sにしてます。印刷時間がかなりかかるので45mm/s位でもよかったかも。
裏蓋印刷中。裏蓋の厚さは2.5mmです。これでも反らなくなりました。
できあがった裏蓋です。裏からタッピングビスで留めるため、本体側のボスに対応したところにビス用の穴があります。裏側はビスの頭が飛び出さないように凹型になっています。
裏蓋がうまくできたので、気をよくして本体の印刷をしたらなんと途中でフィラメントがなくなりました。交換しろと言われても初めてなのでやり方がわからない。フィラメント切れセンサとノズルの間に残ったフィラメントは、どうすればよいのか? そのままつぎ足すように新しいフィラメント入れたがうまくいかず、フィラメントの送りを逆回転させて取り出したが、これでよかったのか?
さらに、この筋のところでフィラメントが融着していなくて、ちょっと力をかけたら剥がれて分解してしまった。フィラメントのつぎ足し印刷はダメなことが分かった。大物を印刷するときには、残量をよく確認することが必要。
新しいフィラメントで再度印刷。なんと印刷時間は6時間15分です。この間、ヒートベッドやノズルを温め続けているので、これから冬に向かいエネルギーの無駄です。また、気温が下がると融着の強度も落ちそうです。
今回は、ベッドシートにしっかりとくっつきすぎて剥がすのが大変です。シール剥がしを使っても刃が入って行きません。ケースの内側に指をかけて引っ張ろうとしたら、ビス止め用のボスが折れて外れてしまいました。
なんとか剥がしたケースと、折れたボスです。ボスは裾野を広げるか、ロケットの羽根のような支えを設ける設計にした方がよさそうです。あとでタッピングビスをねじ込むときも折れないか心配でした。
ケース3部作、左端が最初のケースで反りがでています。真ん中がフィラメント切れで分割してしまったもの。右端がなんとか成功したものです。
PLAはアクリル用の接着剤、アクリルサンデーでくっつくという情報があったのでこれで折れたボスを接着します。
無事にくっつきました。
7セグLEDの窓には塩ビ・スモークを嵌め込みました。嵌め込めるように窓枠の一部を凹ませて設計してあります。3Dプリンタはこういうところが便利ですね。
基板をタッピングビスで固定しました。電池がこの向きでは蓋のボスと干渉して閉まらないことが分かりました。電池の上下を逆にして、電極ソケットを写真の下側に持ってきたらなんとか蓋が閉まりました。色々気を配って設計しないと大変。蓋もタッピングビスで固定しています。
完成です。表面は一応平らですが、積層痕は見えます。ちゃんとしたケースに仕上げるならペーパがけして、塗装したほうがよいかもしれません。今回は治具なのでそのままです。後でラベルライターで名称などを刻印するつもりです。
裏蓋と本体で色が微妙に違ってました。裏蓋の方はほんの少しグレーっぽい。同じ白色で、どちらもTRONXYからのフィラメントでしたが違いがあるようです。まあ、最初におまけで入っていたものと、あとでプレゼントしてもらったものは違うメーカのものかも知れないので仕方ないですね。
8MHzの水晶を挿して電源を入れた様子です。いい値がでていますが、元々ちゃんと校正してないので正しいのかどうか分かりません。右端のタクトスイッチで色々機能を変えられますが、使い方を忘れてしまいました。取説を印刷して蓋にでも貼っておいた方がよさそうです。
3Dプリンタもなんとかここまで使えるようになりました。これで「初めての3Dプリンタ」シリーズは完了です。
3D-CADのFusion 360の使い方を試行錯誤するほうが大変だった気がします。まだFusionの機能のほんの僅かしか使えませんが、一応今回レベルのケースは設計できるようになったので、今後の電子工作に活用できそうです。
今後、やりたいこと備忘録。
・3Dプリンタを囲うケース(カバー)を作る
これから冬に向けて気温が低い中での印刷が気になるので。
・印刷が終わったら通知する機能を作る
印刷に長時間かかり、かつ見積もり時間もあまり当てにならないので、終わったら何らかの通知が欲しい。終了の検出と通知方法を要検討。
・PLA以外のフィラメントを試す
今回購入したTRONXY XY-2 Pro TITANは、TPU という柔らかいフィラメントも使える仕様なので、試してみたいが作るものが思いつかない。その前にABSを試すか。ABSはPLA以上に反るというのでまた苦労するかな?
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